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価格動向

DRAM価格が2026年Q1に90-95%上昇、サーバー・PC調達を急ぎ見直すべき理由

RAMEXperts™️ 編集部

DRAM価格急騰が情シス予算を直撃

2026年第1四半期のDRAM契約価格は従来の予測55-60%から90-95%へと大幅に上方修正され、企業のIT調達戦略を根本から見直す局面に入った。PC DRAM価格は第1四半期に少なくとも倍増する見通しで、サーバー調達計画にも深刻な影響を与えている。

特に深刻なのがサーバーDRAMの約90%上昇で、これは四半期ベースの過去最大の増加幅を記録する。北米および中国の主要クラウドサービスプロバイダーが1月も長期契約交渉を継続している状況で、限られた供給を巡る激しい競争が価格を押し上げている。

DDR4 EOL問題が予想以上に深刻化

DRAM価格高騰の背景には、DDR4の予期せぬ供給縮小がある。Samsung、SK hynix、Micronは2025年末から2026年初頭にかけてDDR4出荷を停止し、SK hynixは2026年4月に出荷完了予定だ。

しかし市場の混乱は予想を上回っている。5月以降、8Gbおよび16Gb DDR4モジュールのスポット価格は約50%急騰し、2025年後半から2026年初頭にかけて、DDR4のスポット価格上昇がDDR5を上回る逆転現象が発生している。

Micron、Samsung、SK hynixがすべてLast Time Buy(LTB)期間を発表し、一部は2025年末で受注終了となるため、DDR4依存システムを運用する企業は緊急の対応が必要だ。

DDR4からDDR5への移行コスト試算

DDR5移行のコスト影響は想像以上に深刻だ。32GB DDR5-6000キットが2025年半ばの約80ドルから2026年初頭に約432ドルへ、1年未満で400%以上の価格上昇を記録している。

企業データセンターで広く使用されるDDR5 64GB RDIMMモジュールは、2026年末までに2025年初頭の2倍のコストとなる見込みで、新規サーバー導入計画の大幅な予算見直しが不可避となっている。

AI需要の玉突き効果で一般企業にも波及

価格高騰の主因は、AIアプリケーション需要の大幅増加により、メモリメーカーがDRAMの生産ラインを一部NAND Flashから転用していることにある。Samsung、SK hynix、MicronがAIアクセラレーター向け高帯域メモリ生産を優先し、標準DRAMの3倍のウェハー容量を消費している状況だ。

NVIDIAのGB300単体ラックで20TBのHBM3Eと17TBのLPDDR5Xを使用するなど、AI インフラの膨大なメモリ消費が、一般企業の調達環境を圧迫している。

サーバー増設・リプレース計画への具体的影響

2025年第4四半期のサーバーDRAM契約価格は前四半期比18-23%上昇し、従来予測を大幅に上回る結果となった。一部の卸売業者は見積もり有効期限を1時間に短縮するほど市況が不安定化している。

特に深刻なのが高密度モジュール(64GBおよび128GB RDIMM)で、DDR4、DDR5ともに最も強い価格圧力を受けている点だ。調達タイミングが重要で、購入延期はコストと可用性の両面でリスクを高める状況にある。

2026年の設備投資計画見直しポイント

メモリ価格変動を踏まえた設備投資戦略の再考が急務だ。技術的に可能であれば既存DDR4システムの拡張が、DDR5への完全移行より経済的で、大規模RAM更新プロジェクトは段階的実施が推奨される

BOEに対する影響力を持つ企業は事前の供給とコスト交渉を実施し、量的影響力の少ない中小企業は時間分散によるコスト平準化戦略を検討すべきだ。

価格回復の見通しと調達戦略

2026年は価格安定化が下落より現実的で、本格的な価格回復は2027年以前は期待薄との予測が支配的だ。TrendForce、Sourceability、IDCの予測は2027年が回復年として収束し、TeamGroupのGMは2027-2028年まで正常化は困難と警告している。

契約価格はスポット価格より1-2四半期遅行し、企業ボリューム購入者は一般消費者より正常化が遅れる見込みで、長期的な調達戦略の策定が不可欠だ。

情シスが今すぐ検討すべき3つの対応策

  • 緊急在庫監査の実施: 現行システムのDDR4依存度を全面調査し、LTB期限との照合による調達優先順位の決定。BOMのDDR4露出度を特定し、DDR5互換性評価と代替サプライヤーの事前認定を実施する。
  • 段階的調達計画の策定: メモリ契約の即座交渉による価格・納期固定化、階層化在庫戦略(セーフティバッファ、サイクル在庫、緊急時バッファ)の構築により、価格変動リスクを最小化する。
  • マルチベンダー戦略の構築: RAMEXperts™のような60万5,000品の取扱実績を持つDRAM専門調達パートナーとの連携により、単一サプライヤー依存を回避し、フランチャイズチャネルと認証済み独立サプライヤーを組み合わせた供給網を構築する。