過去最大の四半期価格上昇率を記録
TrendForceが2月2日に発表した最新予測によると、1Q26のDRAM契約価格は従来予測の55-60%から大幅に上方修正され、前四半期比90-95%上昇する見通しだ。PC用DRAMについては100%超の値上がりが予想され、四半期ベースでは記録的な価格急騰となる。
この価格上昇幅は、当初予想の55-60%から大幅な上方修正となっており、PC DRAM契約価格は四半期で過去最大の上昇率を記録する見込みだ。従来型DRAM契約価格は約55-60%の四半期上昇が見込まれる一方で、実際の市場状況はさらに厳しい状況を示している。
供給不足の深刻化が価格押し上げの主因
4Q25のPC出荷量が予想を上回った結果、PC用DRAMが広範囲に不足している。メモリサプライヤーから確保済みの割当を持つTier-1 PC OEMでさえ、在庫レベルの低下を経験している状況だ。
特に注目すべきは、米国CSP(クラウドサービスプロバイダー)によるAI推論インフラ開発が継続的な調達を牽引しており、2025年後半以降、これらの企業がオーダーを前倒しし、サーバー用DRAMの需要を増大させている点だ。強力な過去の購買トレンドと積極的な需要予測に支えられ、サプライヤーからビット供給成長の大部分を獲得している一方、サプライヤーの在庫は枯渇に近づき、出荷成長はウエハー出力増加のみに依存する状況が続いている。
AI需要の波及効果
製造リソースが従来型DRAM(PC、タブレット、電話で使用)からHBM(AI アクセラレータで使用される高帯域幅メモリ)への移行が進んでおり、HBMはDDR5の約3倍のウエハー容量を消費するため、不足を悪化させている。
世界の3大メモリメーカー(Samsung、SK Hynix、Micron)は、従来型DRAMとNANDからHBMとエンタープライズDDR5への生産能力を意図的に再配分している。これらのAI最適化コンポーネントはより高いマージンを持ち、異例の需要がある。AIアクセラレータに割り当てられるウエハーはすべて、インフラやハードウェアリフレッシュ用のメモリを生産しないウエハーとなる。
各製品カテゴリーへの影響
サーバー用DRAM
北米と中国の主要CSPおよびサーバーOEMは、1月の時点でメモリサプライヤーと年次長期DRAM契約(LTA)の交渉を継続している。限られた供給に対する買い手間の激しい競争により、1Q26のサーバーDRAM価格は約90%の四半期上昇が予想され、記録的な四半期増加となる。
モバイル用DRAM
LPDDR4XとLPDDR5Xの契約価格は、両方とも1Q26に約90%の四半期上昇が予想され、これらの製品カテゴリー史上最も急激な増加となる。米国のスマートフォンブランドとの契約の多くは昨年後半から確定されている一方、中国ベンダーとの交渉は4Q25契約完了と旧正月休暇後の2月末に向けて大幅な進展が予想される。
PC用DRAM
PC用DRAM(DDR4およびDDR5)が最も深刻な影響を受け、契約価格は105-110%の上昇が予想される。これに続いてサーバーおよびモバイル用DRAM(LPDDR4XおよびLPDDR5X)は88-93%の上昇が見込まれる。
情シス部門への具体的な影響
メモリ価格が単一四半期で2倍以上となったため、HPは2026年第1四半期決算説明会で、メモリコストがPCビルドマテリアルの35%を占めると明らかにし、これは前四半期の15-18%から上昇した。この変化は、情シス部門の調達予算に直接的な影響を与える。
メモリは中級ラップトップのBOM(部品表)の15-20%を占める。デバイス価格は上昇している。高メモリ構成の可用性は低下している。AI PCが同じ制約のある供給に対する需要圧力を加えている状況下で、エンドポイントのリフレッシュタイムラインを前倒しし、高性能モデルでの価格変動を想定する必要がある。
ネットワーク機器への波及
ルーター、スイッチ、ファイアウォールは、コントロールプレーンDRAM、パケットバッファリングメモリ、組み込みストレージに依存しており、これらすべてがサーバーメモリと同じ制約のある供給チェーンから調達される。ネットワークリフレッシュプロジェクトは、サーバーとストレージ調達と同じ緊急性で計画すべきである。
調達戦略の緊急見直しポイント
シナリオ分析では、全体的なDRAM価格は1Q26にピークに達し、意味のある正常化は2027年後半または2028年初頭まで期待されない。メモリ価格が高騰し、高止まりすることが予想されるため、調達チームは前年比でより大きなRAM予算を計画すべきである。
タイミング戦略
1Q26価格急騰(55-60%のDRAM上昇予測)前に重要なメモリとサーバー需要を購入し、安定化が期待される2026年後半まで裁量的購入を待つという実装戦略が有効だ。一部のベンダーが在庫を蓄積し、短期的な供給優位性を提供している。可能であれば契約価格交渉により、スポット市場価格(200-300%プレミアム)を避けることが重要だ。
RAMEXperts™️の活用
このような市場環境下では、60万5,000品の取扱実績を持つDRAM専門の調達パートナーであるRAMEXperts™️のような専門業者との連携が有効となる。在庫確保と価格変動リスクの軽減において、専門知識を活用した戦略的調達が求められる。
情シスが今すぐ検討すべき3つのこと
- 緊急調達計画の策定: メモリ可用性が配信を遅延させる可能性のあるプロジェクト(リフレッシュサイクル、サーバー構築、ストレージ拡張など)を特定し、展開ウィンドウが利用可能になるまで待つのではなく、重要なプロジェクトの調達タイムラインを前倒しする
- 標準化と代替品の準備: フリートとサーバー環境全体で承認されたメモリ構成の数を制限し、不足が急激な変更を強いる前に、受け入れ可能な代替品(容量階層、モジュールタイプ、承認済みOEMオプション)を特定する
- 予算の再計算と契約見直し: 契約交渉のタイミングが重要であり、下降軌道が確認される2026年第3-第4四半期に複数年契約を締結し、2027年の供給契約は2026年第1四半期という早期に確定される可能性があり、これはハイパースケーラーが割当を確保するために既に行っていることである