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供給動向

DDR4生産終了が2026年4月で確定、価格は90%急騰 ― 在庫確保と移行計画の見直し急務

RAMEXperts™️ 編集部
メモリ業界最大手のTrendForceは2026年2月26日、1Q26のDRAM価格予測を従来の55-60%上昇から90-95%上昇へと大幅に上方修正したと発表した同時期にSK hynixは2026年4月でDDR4出荷を完全停止することが確定した。これにより、企業の情報システム部門は「DDR4メモリの最後の調達機会」を逃さないための緊急対応が求められている。

DDR4供給停止の最新スケジュールとは

Micron、Samsung、SK hynixの大手3社は正式にDDR4メモリの段階的廃止を開始し、最終出荷は2026年末で完了する。特に重要なのは各社の停止タイミングの詳細だ。 Micronは2026年初頭で出荷を停止し、Samsungは2025年12月で最終出荷を予定しているSK hynixは最も遅く、2025年10月で受注停止、2026年4月で出荷完了となる

これらのスケジュールから判断すると、2026年Q2以降は事実上DDR4の新規調達が不可能になる。大手メーカーの撤退後は小規模ベンダーが供給を担うが、需要ギャップを埋めるには到底不足するため、DDR4供給は2026年まで縮小し続ける

価格急騰の構造的要因と影響度

サーバーDRAM価格は1Q26に約90%上昇し、LPDDR4X/LPDDR5X価格も同様に90%急騰する見込みで、いずれも過去最大の四半期上昇幅となる

この異例の価格上昇には3つの構造的要因がある:

  • AI推論需要の拡大により、2025年後半から北米CSPが企業向けSSD調達を急激に増加させ、エンタープライズSSD価格は1Q26に53-58%上昇する
  • DRAM製造各社が先端プロセスノードと新規キャパシティをサーバーDRAMとHBM向けに振り向け、従来のDRAM市場への供給を大幅に制限している
  • 供給需要ギャップの拡大により、エンドデバイス各セグメントがアロケーション獲得競争を激化させている

情シス部門への具体的インパクト

DDR4搭載システムの調達リスク

複数の市場レポートによると、DDR4スポット価格の上昇率がDDR5を上回る逆転現象が2025年後半から2026年前半に発生し、これは買い手が供給不足の中で確保に奔走していることを示している一部市場では、DDR4チップのスポット価格が約50%上昇し、契約価格も2025年末まで10-15%上昇する見込みで、場合によってはDDR4の単価が同等のDDR5より高くなる逆転現象も発生している

産業・組込み系システムへの深刻な打撃

自動車、産業オートメーション、医療技術など長期ライフサイクル業界では、ハードウェアプラットフォームが10年以上生産継続されることが多く、DDR5への再設計を一夜にして実施することは不可能なため、DDR4メモリやNANDフラッシュの調達確保が組立ライン稼働とサービス契約維持に不可欠である

今取るべき3つの緊急アクション

情シス担当者は以下の対応を3月中に完了すべきだ:

  1. DDR4依存度の全社的洗い出し
    BOMにおけるDDR4露出度を監査し、LTB(Last Time Buy)に近づく部品を特定し、セカンドソース準備を計画する。特に、プラットフォーム重要度の高いシステムと代替可能なシステムを分類し、製品寿命、認定制約、収益影響に応じてセグメント化することが重要だ。
  2. 2026年度予算の緊急見直し
    TrendForceは2026年Q2にPC市場でより大幅な価格変動を予測している。メモリ関連の設備投資予算を現行計画の1.5-2倍に上方修正し、Q1中の前倒し調達も検討すべきだ。
  3. マルチソーシング戦略の即時構築
    ミッションクリティカルな部品は単一サプライヤーに依存せず、フランチャイズチャネルと認証済み独立サプライヤーを組み合わせ、完全なトレーサビリティと適合証明を提供する戦略を確立する供給不足により偽造品や品質基準未達品が市場に流入する機会も増えるため、信頼できる調達パートナーが不可欠である

調達パートナー選定の重要ポイント

現在の市場環境では、調達パートナーの選定基準も見直しが必要だ。RAMEXperts™️は60万5,000品の取扱実績を持つDRAM専門の調達パートナーとして、MOQなしで最短10日納品を実現している。特に、DDR4のEOL移行期においては、在庫確保力と技術サポート体制の両面で信頼できるパートナーとの関係構築が重要になる。

2026年後半以降の見通し

TrendForce、Sourceability、IDCの予測は2027年が最も可能性の高い回復年として収束している。ベースケース(60%確率)では、2026年Q3の価格低下が2027年Q1-Q2まで継続し、生産量が20%以上増加する見込みだが、最悪ケース(20%確率)では2027年後半から2028年初頭まで正常化が延長される可能性がある契約価格はスポット価格より1-2四半期遅れるため、企業ボリューム購入の場合は消費者向けより正常化が遅れることを予想すべきだ

よくある質問

Q: DDR4の代替としてDDR5への移行タイミングはいつが適切ですか?

A: DDR5はDDR4の約2倍のデータレート(最大6,400 MT/s)と帯域幅(最大70 GB/s、DDR4は25.6 GB/s)を提供するが、既存システムとの互換性確認と予算確保が前提となる。2026年Q2以降の新規システムではDDR5を標準とし、既存システムは2026年末までにDDR4在庫確保を完了することを推奨する。

Q: 中小企業でも大手と同じ調達戦略が有効ですか?

A: CSPは既に2027年向けの供給契約を2026年Q1中にロックしている状況であり、中小企業ほど早期の在庫確保と信頼できる調達パートナーとの関係構築が重要だ。スポット市場での調達は価格変動リスクが高いため、年間契約での価格固定化を検討すべきである。

Q: DDR4価格の正常化はいつ頃期待できますか?

A: TeamGroupのGMは2027-2028年に新規生産キャパシティが稼働するまで正常化は困難と警告している。「正常化」とは2020-2024年の歴史的なDRAM価格指数ベースラインへの回帰を意味し、過去数年の絶対価格レベルへの下落ではない