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RAMEXperts™︎ DIMM SPECIALIST
価格動向

Q. 2026年8月、サーバーDDR4は1GB8.33ドルでDDR5の約4分の1――EOL目前の今、情シスはDDR4を買い増すべき? A. 供給縮小で逆転含み、レガシー機は早期確保・更改はDDR5前提で

RAMEXperts™️ 編集部

DDR4のEOLとは――2026年8月時点で何が起きているか

結論から言えば、DDR4は「まだ安いが、確保できる期間が限られる部材」に変わりつつある。DDR4とは、2014年ごろから普及した第4世代のDRAM規格で、現在も多くの企業サーバー・業務用PC・産業機器で現役だ。EOL(End of Life、生産終了)とは、メーカーが当該製品の量産を打ち切る工程を指す。2026年時点で、Samsung・SK hynix・Micronの大手3社はHBM(AIアクセラレータ向けの積層型高帯域メモリ)とDDR5へウェハを振り向け、DDR4の新規生産を絞り込んでいる。大手3社のDDR4新規生産は2026年に大幅に縮小し、DDR4の供給は前年から細る見通しだ。

価格面では逼迫が数字に表れている。汎用DDR4チップ(8Gb・3200)の現物価格は2026年8月7日に約42.45ドルと、過去最高値を更新した(Capital and Compute集計/TrendForce DRAMeXchange現物価格)。中国・華強北市場でも、8月上旬にDDR4 8Gb 3200が前週比+12.82%(19.5→22ドル)と二桁上昇した(TrendForce、2026年8月17日)。EOLで供給が細る一方、レガシー機を維持する企業の需要が残るため、価格が押し上げられている。

サーバーDDR4はDDR5の約4分の1――なぜ「安いのに買い時と言い切れない」のか

要点は、モジュール単価ではDDR4がなお割安な一方、供給は先細りし確保余地が縮む点にある。サーバー向け専業トラッカーDatacenterDiskの集計では、2026年8月27日時点のサーバー用ECC RDIMMの1GB単価はDDR4が8.33ドル、DDR5が35.70ドルで、DDR4はDDR5の約4分の1にとどまる。RamRadarが集計するデスクトップ向けでもDDR4は7.91ドル/GB、DDR5は16.35ドル/GBと、DDR4が約半値だ。RDIMM(Registered DIMM)とは、サーバー向けに信号を安定化するレジスタ回路を載せたメモリモジュールを指す。

区分DDR4(1GB単価)DDR5(1GB単価)倍率
サーバー用ECC RDIMM(中央値)約8.33ドル約35.70ドルDDR5が約4.3倍
デスクトップ向け(平均)約7.91ドル約16.35ドルDDR5が約2.1倍

出典: サーバー用ECC RDIMMはDatacenterDisk、デスクトップ向けはRamRadar、いずれも2026年8月27日時点。ただし、この「安さ」は生産縮小で借りているものだ。大手の撤退後にDDR4を担うのは主にNanyaとWinbondで、両社は記録的な業績を背景に増産・設備投資を進めているが、世界のサーバー・PC需要を賄う量には届かない。SamsungはDDR4のEOLを一部延長したが、これは特定顧客との解約不可(NCNR)契約を履行するための措置で、現物市場への供給緩和にはつながらない。

DDR4は2026年時点でEOL局面にあり、モジュール単価はDDR5より安いままでも供給は先細るため、レガシー機の増設・保守部材は時間の経過とともに確保が難しくなる。

情シスへの影響――レガシー機の保守と更改の判断

影響が最も大きいのは、DDR4世代のサーバー・PCを多数抱える組織だ。Dellの第14〜15世代PowerEdge、HPE ProLiant Gen10/Gen10 Plusなどは依然DDR4を採用しており、増設・故障交換・リース延長には引き続きDDR4モジュールが必要になる。産業・組込み・医療・防衛など長寿命用途も同様に、調達難のリスクにさらされる。

したがって、レガシー機を予定どおり使い切る方針なら、残存年数ぶんの保守・増設用DDR4を早めに押さえる「ラストタイムバイ(最終購入)」が現実的だ。一方、更改・新規調達はDDR5前提で構成を確定し、DDR4の在庫リスクを新たに抱えないことが基本になる。DDR4とDDR5は物理的に互換性がなく、DDR5移行はマザーボード・CPU世代の刷新を伴うため、更改時期そのものの再設計が前提となる点にも留意したい。

前四半期比・メーカー別の動きの違い

DDR4の逼迫は、DDR5の高騰と表裏一体だ。ドイツのDDR5価格指数は2026年8月に前年同月比で約4.9倍に達した(TrendForce)。大手3社がHBM・DDR5に生産を集中させたことで、DDR4は「作り手がほぼ残っていない」状態に近づいている。第2層のNanya・Winbondは記録的な増収を続けるが、両社の生産量は世界のPC・サーバー需要を代替できる規模ではない。結果として、DDR4はモジュール単価こそ安いが、値動きの方向はDDR5と同じ「上昇・逼迫」を向いている。

情シスが確認すべき3つのポイント

  • DDR4搭載機の残存年数と必要数量の棚卸し:Dell第14〜15世代PowerEdgeやHPE ProLiant Gen10系など、DDR4依存の資産を機種・容量・スロット単位で洗い出し、退役予定日までに必要な増設・交換用モジュール数を確定する。
  • ラストタイムバイの発注時期を前倒し:DDR4は供給が先細るため、必要数量は保守期間ぶんまとめて早期に確保する。互換性(ランク・電圧・ECC有無)と混載可否を事前に確認し、後追い調達に依存しない。
  • 更改・新規はDDR5前提で構成確定:新規案件はDDR5世代のプラットフォームで見積もりを取り、DDR4の新規在庫を増やさない。DDR5高騰も続くため、更改時期と容量構成の最適化を同時に検討する。

よくある質問(FAQ)

Q: DDR4はいつまで購入できますか?

A: 明確な販売終了日は各社とも公表していないが、SamsungとSK hynixはDDR4の新規生産を絞り込む方針で、以降はNanya・Winbondなど第2層が中心になる。供給量は需要を下回る前提で、必要分は早めの確保が無難だ。

Q: サーバー更改はDDR4のまま延命すべきか、DDR5へ移行すべきか?

A: 短期で退役予定の機体は、保守・増設用DDR4を早期に確保して使い切るのが合理的。中長期で使う基盤はDDR5世代への更改を前提に設計する。DDR4/DDR5は互換性がなく後戻りできないため、更改時期の再設計とセットで判断する。

Q: DDR4はDDR5より本当に安いのですか?

A: 2026年8月27日時点のモジュール単価ではDDR4が割安で、サーバー用ECC RDIMMではDDR4 8.33ドル/GBに対しDDR5は35.70ドル/GBと約4.3倍の差がある。ただしチップ現物価格は8月に過去最高を更新しており、EOLで供給が細るため、この価格差は縮小・逆転に向かう可能性がある。

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