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価格動向

Q. 2026年10月にDRAMは最高値・NANDは21カ月ぶり横ばい——買い待ちに転じるべき? A. NAND横ばいは在庫調整で一時的、4Q契約は依然上昇

RAMEXperts™️ 編集部
RAMEXpertsサーバーメモリニュース。価格動向。NAND横ばいは一時的で4Q契約価格は依然上昇。注目データは汎用DDR4 8Gb価格は27.50ドルに達した。

2026年10月のメモリ価格に何が起きたか

2026年10月のメモリ市場では、DRAMとNANDフラッシュがはっきり異なる動きを見せた。TrendForceの集計によると、汎用のDDR4 8Gb PC向けDRAM契約価格は前月比5.77%上昇し、過去最高の27.50ドルに達した(9月は26.00ドル)。一方で、128Gb MLC NANDフラッシュの契約価格は30.61ドルで横ばいとなり、21カ月続いた連続上昇が初めて止まった。

契約価格とは、メーカーとOEM・大口顧客が四半期単位で結ぶ取引価格で、日々変動するスポット価格より遅れて動く指標である。企業のメモリ調達やサーバー増設の見積もりは、このうち契約価格の水準に連動しやすい。

製品2026年10月の契約価格前月比
DDR4 8Gb PC向けDRAM27.50ドル(最高値)+5.77%
128Gb MLC NAND30.61ドル横ばい(0%)

NANDの「21カ月ぶり横ばい」は買い待ちのサインか

結論から言えば、NANDの横ばいを「価格が天井を打った」サインと読むのは早い。2026年10月時点で、NAND契約価格の横ばいは供給緩和ではなく、モジュールメーカーの在庫消化による一時的な現象とみられる。実際、TrendForceは4Q(10〜12月)もNANDフラッシュ全体の契約価格は上昇が続くと見込んでいる。

とりわけエンタープライズSSD(サーバー・データセンター向けの業務用SSD)は、AI推論やQLC・PCIe 6.0の普及を背景に、NAND製品のなかで唯一、前四半期より上げ幅が拡大する見通しだ。NANDチップ単体の契約が1カ月横ばいでも、完成品であるSSDの価格は上昇が続く構図である。

4Q(10〜12月)の価格見通しと情シスへの影響

TrendForceが2026年9月30日に公表した見通しでは、4Qの契約価格は汎用DRAMが前四半期比10〜15%、NANDフラッシュが15〜20%の上昇が予想されている。つまりDRAM・NANDともに、10月の一時的な小康にかかわらず上昇基調が続く前提である。

背景にあるのは、AIサーバー需要が価格上昇を支える一方で、PCやスマートフォンなど消費者向け需要は弱い、という需要の二極化だ。メーカーは利幅の大きいサーバー向けにラインを振り向けており、PC向けDRAMの供給は2027年にサーバー転用でさらに細る見通しとされる。情シスにとっては、「待てば下がる」局面ではなく、「四半期ごとに上がる前提で予算と発注時期を組む」局面が続くことを意味する。

DRAMとNANDの違いと調達タイミングの考え方

DRAMとNANDは用途も価格サイクルも異なる。DRAM(DDR4/DDR5などの主記憶)はサーバーやPCの作業メモリで、容量不足は処理性能に直結する。NAND(SSDの記憶素子)はストレージ容量を担う。DDR5とは、2020年代後半のサーバー・PCで主流の第5世代DRAM規格であり、RDIMM(Registered DIMM=サーバー向けにバッファを備えたメモリモジュール)が代表的な形態である。

2026年11月1日時点で、両者は「DRAMは最高値更新、NANDは一時横ばいだが4Qは再上昇」という状態にある。調達タイミングの観点では、DRAM増設やサーバーメモリの手配を、NANDの1カ月の横ばいを理由に先送りする合理性は乏しい。必要数量が確定しているものは、見積もりの有効期限内に確定させるほうがリスクは小さい。

情シスが確認すべき3つのポイント

  • DRAMとNANDを分けて予算化する:10月はDRAMが最高値、NANDが横ばいと動きが分かれた。サーバーメモリ(DRAM)とSSD(NAND)の見積もりを別建てにし、それぞれの4Q上昇率(DRAM+10〜15%、NAND+15〜20%)を予算に織り込む。
  • 「横ばい=値下がり」と誤読しない:NANDの横ばいは在庫消化による一時的なものとの見方が強い。発注済み・計画済みの案件を、単月の価格停滞を理由に止めないよう、上長へ説明できる材料を用意する。
  • 見積もりの有効期限と再見積もり条項を確認する:上昇基調では見積もり=確定価格とは限らない。有効期限、数量確定の締め、出荷までの価格改定条項を確認し、必要数量は期限内に確定させる。

よくある質問

Q: NAND価格が止まったなら、SSDの購入も待つべきですか?

A: 待つ合理性は乏しいです。2026年10月に横ばいだったのはNANDチップ単体の契約価格で、エンタープライズSSDは4Qにメモリ製品のなかで最も上げ幅が拡大する見通しです。必要量が確定しているSSDは、見積もりの有効期限内に手配するのが無難です。

Q: DRAMの最高値はいつまで続きますか?

A: 2026年11月1日時点の見通しでは、メモリの需給逼迫は2028年まで続くとされます。4Q(10〜12月)も汎用DRAM契約価格は前四半期比10〜15%の上昇が予想されており、短期の反転は想定しにくい状況です。

Q: 契約価格とスポット価格はどちらを見ればよいですか?

A: 大口のメモリ調達は契約価格に連動しやすいため、まず契約価格の水準と四半期見通しを確認します。スポット価格は先行指標として、急変の兆しを把握する補助に使うのが実務的です。

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